CHUWI Minibook Manjaro i3 Editionを実現しました

季節は春となり、今日から新生活が本格的に始まる方も多いのではないかと思います。個人的には相変わらず生活なども変わりなく過ごしている状況でボウリングも週1回ではありますが、リーグ戦に参加して投げています。

個人的にはいつも相談している薬局さんで麻黄附子細辛湯人参養栄湯を飲んでいるのですが胃腸などの症状も落ち着いてきている感じで体調も戻りつつありますので継続したいと思っています。

今回は先日追記で案内しておりましたCHUWI MinibookでManjaro i3 Editionを導入できましたのでその事について記載しています。


今回の記事に関する目次


CHUWI MinibookでのLINUXについて

少し前になりますが、CHUWI MinibookのLINUX搭載についてという内容で最終的にZorinOSの搭載実施したという記載をしましたが、KDEなどで認識されているのがなぜ認識されないのだろうかと思っていましたので継続して色々と諦めきれずにManjaro Linux i3 Editionを搭載させる事を実現するべく試していたりしたところ、設定などでなんとか実現が出来ましたので記載したいと思います。

CHUWI Minibook Manjaro i3 Edition version

CHUWI Minibook Manjaro i3 Edition version

Windowsを残す方法などに関しては他のサイトなどにも記載がありますのでそちらを参考にしてください。また、LINUXの導入や設定に関してはあくまでも自己責任でお願いします。この方法は多分Endeavour OSなどのarchlinux系統でも使用可能であるかと思われます。

実際に問題だった部分と解決方法について

解決をしなければならない問題点が数点程あり、主な内容としてはターミナルが起動できない、画面の回転と画面のちらつき、タッチスクリーンといった感じです。主に画面回転が安定するまでは文字入力などがややこしいのでその辺りが解決してくれるとその先は設定が比較的簡単となります。

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ターミナル起動について

まず困ったのはi3wmで必須とも言えるターミナルの起動が$mod+Retuen(WINキー+Enterキー)で出来ない点でした。この部分に関してはどうやらこのReturnの部分がキーボードによっては認識せずにKP_Enterという認識になるよといった情報が英語のサイトでいくつも記載がありますので$mod+Z(WINキー+Z)でメニューを起動してutermを起動した上でsudo nano .i3/configでコンフィグファイルを起動した上で以下の部分を変更します。

  • 変更部分:bindsym $mod+Return exec i3-sensible-terminal
    → Returnの部分をKP_Enterに変更します。

この部分に関しては他の機種でもターミナルが起動しない場合に変更する事で解決できる可能性があります。また、Chuwiのこの機種は「_(アンダーバー)」が打てませんのでctrl+u、ctrl+k(コピー&ペースト)をうまく使って対応してください。

設定変更後、再起動すると問題なく認識する様になります。

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画面回転について

ターミナル起動後に問題になったのが画面回転でした。デフォルトだと画面が回転しっぱなしになっていますのでログイン画面から回転しっぱなしになっていますので実用的ではありません。

そこでQiitaのOneMix3SでLinux(Lubuntu)というページを参考に設定を下記の通り実施しました。

  • 事前にコマンドでxrandrと打ち込んでディスプレイの識別子を確認します。
    大体参考ページにある様なeDP-1やDSI-1などといった感じになります。
  • sudo nano /etc/X11/xorg.conf.d/90xrandr.conf(ファイル名は.confの拡張子であれば何でもOKです。)にて設定ファイルを作成します。
  • 再起動をすれば設定が反映されて回転がなされます。
    ※例ではRightの部分がLeftになっていましたがそれだと逆転してしまったのでRightで設定しました。

例:90xrandr.confの内容

Section “Monitor”
Identifier “DSI-1”
Option “Rotate” “Right”
EndSection

ただ、問題が発生してこのままだとブラウザなどで動画を再生した際に画面のチラつきなどが発生します。導入しなかった際にはなんとなくですが$mod+shit+qなどの命令系統も認識してくれない率が高かったりといった感じが自分の環境ではありましたのでintelのビデオドライバを導入する必要性が生じました。(参考:archlinux wikiのIntel graphicsについてページ

先ほど作成した例:90xrandr.confに以下の内容を追記します。

Section “Device”
Identifier “Intel Graphics”
Driver “intel”
Option “Rotate” “Right”
EndSection

この際に注意が必要で実はxf86-video-intelをインストールして再起動すると分かるのですが画面の回転が戻ります。理由は先程設定したDSI-1がなぜかDSI1に変更になっているので設定が反映されませんので再度xrandrと打ち込んで変更が無いかを確認して設定し直してください。おそらく追記部分のOption “Rotate” “Right”は不要であるとは思いますが念の為入れてます…

試してはいませんがXFCEやKDEなどの際にもこの設定が使用可能であるかと思われます。

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タッチスクリーンについて

GechieのManjaro Linuxでタッチモニターを回転および補正する方法のページにあるB. タッチパネルの回転設定の通りに設定しました。もし詳細な設定をされたい場合はCも実施しておかれると良いかと思います。個人的にsudo nano /usr/share/X11/xorg.conf.d/40-libinput.confとコマンド入力してそのまま設定を記載しました。

touchscreenの段落にOption “TransformationMatrix” “0 1 0 -1 0 1 0 0 1″(数字との間は半角スペース)を追記して解決しました。

その他の設定についてはManjaro i3 Editionの導入についてを参考に設定すれば良いかと思います。イメージとしてはこの内容に上記設定が必要という事になります。

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ファンコントロールと電源設定について

ファンコントロールについて

[Arch Linux] ファンの回転速度を fancontrol で制御するというページを参考に摂津ぃするとエラーは出ますがうまく設定されている感じです。

電源設定について(任意)

CPUに関する省電力設定(モード設定)

今回導入したChuwi MinibookのCPUはIntel Celeron J4125となり、意味があるのかは不明ですが、Intel HWP (Intel Hardware P-state) をサポートする CPU(Intelの場合は「拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー」と表現されているみたいです…)なのでWindowsで言うところのバランス・ハイパフォーマンスなどのモードの設定が出来るようです。

  • sudo nano /etc/tmpfiles.d/energy_performance_preference.conf

以上のファイルにw /sys/devices/system/cpu/cpufreq/policy*/energy_performance_preference – – – – balance_powerと入力する事でバランスモードになるらしいです…balance_powerの部分を「default、performance、balance_performance、balance_power、power」へ変更する事でモードを変更出来るらしいとArchLinux wikiに記載があります。

反映されるのかは不明ですし、この項目はKDEなどは項目が存在している可能性がありますが、i3wmでは自力で設定が必要になりますので一応自分は「balance_power」にて設定しておきました。

この機種以外にもCPUの型番で検索した際に「拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー」の項目が「はい」になっている状況でManjaro i3 Editionなどを導入する場合(特にノートパソコン)は設定しても良いかもしれません。AMDのCPUは対象外です。

電源ボタンなどの挙動がうまくいかない場合

i3wmに搭載されている電源管理のソフトによる設定(主に電源ボタンを押した際の関連と蓋閉めたときの動作)をしているのにそのとおりに作動している感じがある場合にはi3 window manager Tipsさんのページでファイル編集と再起動で制御ができるという内容の記載がありましたので変更しました。

  • sudo nano /etc/systemd/logind.conf

項目としてはHandleLidSwitch:ノートパソコンを開閉時の挙動関連、HandlePowerKey:電源ボタン(長押しとそうでない時で設定可)で動作としてはignore(何もしない)、suspend(サスペンド)、hibernate(ハイバーネート)となります。

こちらで設定した事で開閉した際や電源ボタンを押した際などにきちんとハイバーネート(きちんと電源落ちます)などに推移しましたが、最初のインストール時にハイバーネートありでインストールしておかないと保存先はどこにするなどといった部分でややこしくなる可能性があります。

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実際に導入してどうなったのか

設定が出来る様になるまで相当時間がかかりましたが、一度設定を完了すれば動作に関しては通常使用の場合ではZorinOSやWindows11よりも遥かに快適になり、バッテリーの持ちも非常に良くなりましたので持ち運びとしてはかなりしやすくなりました。

ミニノートパソコンとしてはGPDFFF UMPCなどでも利用可能な設定ではないかと思いますのでLINUX導入の際には参考になればと思います。ただ、導入や設定に関してはあくまでも自己責任でお願いします。

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その他検証した事(番外編)

MaboxLinuxのインストールについて

  • ManjaroLinuxベース(ArchLinuxベース)となっている以上は上記で設定した画面とスクリーンタッチに関する設定などに関しては設定可能です。ただ、ログイン時の背景を変更しても壁紙が設定されている場合にはそちらの画像が表示されてしまいますので別の画像での変更はうまく行きませんでした。この感じだとXFCEなどにおいてもログインから方向転換が出来る可能性が強くなりました。(ただしX11使用時に限る。)
  • Conkeyに関しては文字化け部分がフォントを変更などしてもうまく表示させる事ができませんでしたのでカットしています。
  • 解像度がとにかくでかすぎるのでフォント設定で文字を大きくすると良い。
  • ショートカットキーが変更になりますのでi3と同じにしたい場合は設定ファイルで設定する必要があります。$mod+shift+qは一緒でしたが、他の部分に関しては参考としてopenboxにショートカットを追加してマウスの使用頻度を抑えるというページを参考に変更するのが良いかと思います。その際にEnterキーはReturnではなくやはりKP_Enterがおすすめです。
  • バッテリー制御の設定はどうも設定ではうまく行かない感じがありますのでファイル変更でうまくいっている感じです。

いずれにしても動作的にはi3 editionは起動は早いけど操作性がキーボード主体になりますし、MaboxLinuxになると操作性は向上しますが起動時に時間が少し長めにかかるという感じではないかと思いますのでメリット・デメリットがあるかと思います。

まあこんな感じです。

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